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新着情報

札幌市にある北海高等学校から
新着情報をお知らせしています。

始業式 校長講話

2021年04月08日校長先生から

今日から新年度が始まりました。皆さんも心新たに今日の日を迎えてくれていると思っています。コロナ対策には、昨年度以上に万全を期して、私たちの学びや思考が止まらないよう工夫を重ねて学校生活を送っていきましょう。学校は集団生活をする場ですから、まずは皆さん一人ひとりの理解と協力、そして大人の対応をお願いします。

さて、学校の特色について話をするようなとき、どこの学校にもある教育目標を基本に話をしますが、私立の場合、その教育目標の大前提にあるのが建学の精神です。本校では「質実剛健・百折不撓」ですね。北海高校は22年前、男女共学になることを機会に、新たに「北海高校の育てたい人間像」というものを設けました。4項目からなるものですが、皆さんは知っているでしょうか? 

それは、Be Independent! 独立心を持った生徒  Be Responsible! 信頼される生徒  Be Active! 「生きる力」を備えた生徒  Be Gentle! 多様性を認め合う生徒 この4つです。

20年の月日が経っていますが、今、正に目指していきたい目標値です。改めて皆さんにもこの存在を確認して貰いたいと思います。北海高校の年間スケジュールには、この目標を達成するための取り組みが網羅されています。三年間を通じて、授業はもちろん学校行事や部活動など、その一つひとつの取り組みが目標達成のためにどれも大切です。昨年はコロナの関係で、その多くが実現できませんでしたが、新しい生活スタイルを取り入れて、今年こそ、どれも可能にしたいと思っています。その際、皆さんには何か一つのことだけに力を注ぐという発想ではなく、すべてのことに全力でチャレンジして、特に諸活動と進路の実現には、少しでも高みを目指し、結果に繋げてもらいたいと強く願っています。

北海高校の特色を表現する時、古くから使われるフレーズに「文武両道」という言葉があります。本来なら学芸と武芸両方に優れていることをさす言葉ですが、実際には、その捉え方は色々です。最近の一般社会では、どちらかというと文が勉強、武が部活動として区別され、学校の特色を表す場合も、進学実績や部活動、特にスポーツの成果などを基に文武どちらかに力を入れている学校だと見られがちです。しかし、北海高校が自ら表現してきた文武両道は、初めから文武を分けていたかというと、私は決してそうではないと思っています。

以前、私が読んだ岩波文庫に、「翁問答」というものがあります。江戸前期の儒学者で、晩年には日本陽明学の祖といわれるようになった中江藤樹によるものです。この中に「文武両輪」という言葉が出てきます。この言葉が出てくる背景には当時の世相が関係します。江戸時代初期は、まだ戦国の世から抜け切れず武力優勢の不安定な時代でした。江戸幕府は、人心を和らげようと、いわば政策的に学問を奨励しました。ですが、「翁問答」の中には、「元来、文武は一徳にして、各別なるものにてはなく候」とあります。要するに、文武は同根一体、つまり、文の根は武であり、武の根は文であるということです。

学問による徳のある知識とその思考によって、物事を正しく捉えて問題を解決することは、結局は武力を行使することなく、多くの人の命を救い社会にも貢献したことになりました。当時の学問は儒学を指しますが、これに従えば、「文武はどちらか一方にのみ捉われてはいけない」。すなわち両立すべきものであるという考えになります。両立とは形だけのことを指すものではありません。成り立たせることですから、それぞれを高めあい、文武両方に最大限の結果を求めることになります。

「翁問答」の中には、心の学と書く「心学」についても触れられています。心学とは、人の内面、つまり心の道徳的可能性を信頼し、徳のある人をいわば先生とし、心を鍛えることで相応しい考え方、生き方が見いだせるというものです。これらから考えると、社会に役立つ人材になるためには、学芸と武芸を両立させようとする、その覚悟ができる強い心をまず持つべきだ、ということになるのではないかと思います。

創立期の北海にあった細かな教育理念と中江藤樹らの儒学による教えが共通しているという根拠は何もありませんが、「質実剛健・百折不撓」の建学の精神を大切にしてきた本校が、古くから部活動を奨励し続けてきたことは、人間づくりには、それが欠かすことのできないものという意義が理解されていたのだと思います。

北海高校の歴史を辿ると、一つのことにずば抜けて秀でた人材がいたこともよくわかりますが、一方で、北海の起源となっている北海英語学校は札幌農学校、つまり現在の北海道大学に進学するための学校でもありました。当時、数少ない高等教育機関に進学するには、当然、個性を伸ばしつつも勉学全般に人一倍の努力をしていたことが想像できます。それこそ文武は同根一体であることを具現化した卒業生が大勢いたのだろうと思います。今と変わらず、当時から多様な生徒が集まっていたこの学校では、いつの時代も生徒同士が励ましあい高めあってきました。今日は、部活動の話をしましたが、文武の武は、決して運動部だけをイメージするものではありません。文化部はもちろん、委員会活動を含む生徒会活動やボランティア精神を大切にすること、何かに属さなくとも、自分の考えで永く継続していることや趣味であっても、武として考えることができます。取り組むものこそ違っても、各々が様々な状況に身を置いて経験することが、自身の進路を切り拓いていくことに大きく役立ちます。皆さんにはそのことを信じ、「本来の文武両道」の意味を再確認して新学期を始めてもらいたいと思います。コロナに屈することなく有意義な一年にしましょう。新年度に当たり、教職員全員で皆さんの活躍に期待をしています。