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新着情報

札幌市にある北海高等学校から
新着情報をお知らせしています。

平成27年度 入学式 式辞

2015年04月10日校長先生から

式辞 花々が咲き始め、日ざしの心地よい季節となりました。
本日この佳き日に、学校法人北海学園理事長、また北海商科大学学長でいらっしゃる森本正夫先生、北海学園大学学長・木村和範先生、北海学園札幌高等学校校長・大西修夫(のぶお)先生をはじめ、北海学園理事・役員の皆様、校友会、PTA、旧職員など本校の教育を支えてくださっている皆様のご臨席を賜り、また多数の保護者の皆様が見守る中、ここに北海高等学校・平成二十七年度の入学式を挙行できますことは、私たち教職員にとりましてこの上もない慶びとするところであります。

409名の新入生の皆さん、入学おめでとう。私たち教職員、そして皆さんの先輩となる2年生・3年生も皆さんの入学を心より歓迎しております。北海高校は、1885年(明治18年)の創立以来、今日まで130年の歴史を刻む、道内有数の伝統をもつ学校です。明治、大正、昭和、そして平成と、それぞれの時代の中に刻印されたかけがえのない青春の軌跡こそ、北海高校の歴史に他なりません。今また北海高校の歴史に新たな青春の1ページを加えることを心から嬉しく思います。

人間教育をベースとしながら文武両道の実現をめざしてきた北海高校の教育的伝統は、生徒がそれぞれの個性を認め合い、励ましあいながら切磋琢磨するという校風を生みだしてきました。新入生の皆さんも、この北海高校を青春の舞台として、自分を磨き、輝かせ、そして互いに励まし合い、助け合いながら、自立した立派な若者として成長するよう心から願っております。

さて、本校の起源は今から130年前、1885年(明治18年)に創設された北海英語学校です。札幌農学校予科(現在の北海道大学)への進学をめざした中等教育機関でした。校長の大津和多理先生は札幌農学校三期生、その時28歳であったといいます。当時、札幌の中等教育機関といえば明治16年に設置された師範学校のみであり、地元から札幌農学校に進学することはほとんど不可能でした。札幌農学校のような高等教育機関では外国人が教えることが多く、そこで学ぶためには英語力が必須の条件であったからです。「英語学校」は時代と社会の必要に応えたものであったわけです。
 北海英語学校は英語の文法やリーダーを教えただけではありませんでした。数学、地理、歴史、理学なども英語の原書を使って授業が行われたといいます。つまり「英語を学ぶ」のではなく、「英語で学ぶ」学校だったわけです。北海英語学校は、多くの地元の青年たちを札幌農学校予科に送り込み、その役割を果たしましたが、その教育のあり方には単なる受験予備校的な機能を超えたもの、すなわち新しい時代を切り拓いていこうという理念や志の高さ、清新なフロンティアスピリットをうかがい知ることができるように思います。志によって学校が創られ、教師も生徒も志に生きた、そこに北海高校の教育の原点があります。
 
志とは自分の理想に向かって向上心を燃やし続けていくことです。志は人から与えられたり、誰かの真似をして得られるものではありません。二度とないこの人生の中で、自分は何を成し遂げたいかというテーマにしっかりと向き合い、ひたすら考えを深めることによって初めて確立されるものです。そして、志はお金持ちになりたいとか偉くなりたいとかいう、そんな自分の欲望中心の発想とは全く違うものです。自分を生きること、生かすことが他の人々を生かすことにもなる、そういうつながりの中でこそ、志は創りだされるのです。真に志が確立されたとき、どんな困難にも負けない強い意志と忍耐力がもたらされるでしょう。
新入生のみなさんの、これから始まる3年間の高校生活が、志を立て、志を育み、志を磨く、そんな意味ある日々となることを心から願ってやみません。

また北海高校には、建学以来の基本精神を表すものとして大切にしている「質実剛健」「百折不撓」という言葉があります。一昨年の卒業生とその保護者の皆さんが、卒業記念に寄贈してくれた書が皆さんから見て左手に掲げられております。「質実剛健」はうわべを飾ることがなくて誠実であり、心身ともに強くたくましいという意味です。「質実」であることは信頼される人間であるための基礎であり、「剛健」であることは自分らしく生きるために不可欠なことです。また「百折不撓」は何度失敗しても挫折してもくじけないという意味です。北海生の誇りは失敗しないことや挫折しないことではなく、失敗しても挫折してもそれにくじけないことにあります。新入生の皆さんには、自分らしくよりよく生きていくためにこそ、「質実剛健・百折不撓」の精神を自らの中に根付かせてほしいと願います。

北海高校での三年間の中には、自分づくりの契機となるもの、糧となるものが数多くあるはずです。ぜひ積極的な姿勢で高校生活に臨み、確かな自分といえるものを創り上げてほしいと思います。そのために、私たち教職員も精一杯、皆さんをサポートし、この三年間、皆さんと共に歩みたいと思いを新たにしております。

 最後となりましたが、保護者の皆様にはお子様の教育を本校に託していただき、心よりお礼を申し上げます。ご期待にそえるよう教職員一同力を尽くして日々の教育に取り組んでいきたいと思っております。

今日から始まる北海高校での三年間の生活が、新入生の皆さんにとって、人間的成長の新たな出発点となり、人生の確かな土台となることを心から願い、以上式辞といたします。


平成二十七年四月九日
北海高等学校校長  山 崎 省 一